公式予告

OpenAI、DevDayで20以上発表へ 次世代Astraは見送り

ポイント

  • OpenAIが公式Xで「あと1日、20以上のローンチ」と予告した。何が出るかは明かしておらず、噂は18項目まで膨らんでいる
  • 常時稼働の「O」や月500ドルのPro Maxのように画面やコードに痕跡がある噂と、専用端末や動画生成のように根拠の薄い噂が混ざっている
  • 一方、10月公開予定だった次世代モデルGPT-6.1 Astraは、社内テストで基準を満たせず公開を見送った。新しい時期は示されていない

公式の「20以上」と、リーカーのまとめ

9月28日(米国時間)、OpenAIの公式Xアカウントが「1 day. 20+ launches.」と投稿し、続けて「Get ready.」と添えました。

翌29日にサンフランシスコのフォートメイソンで開かれるDevDay 2026に向けた予告です。基調講演はサム・アルトマンCEOが務め、現地時間の午前10時、日本時間では9月30日午前2時から無料でライブ配信されます。

ただ、この「20以上」が新製品の数なのか、小さな機能追加やモデル更新まで含む数なのかは、報道でも分からないとされています。

数字の中身を埋めるように、日本時間29日の午前4時45分ごろ、リーク系アカウントの@codexresets1が発表予想のまとめを投稿しました。

挙げられたのは「O」エージェント、GPT-6.1またはGPT-6.5のAstra(未確認と明記)、月500ドルの新プラン、専用端末のお披露目、ChatGPTとChatGPT Workの統合で、「ほかにも大型発表が複数」と添えられていました。

数の多さ自体は、ほかの情報とも合っています。

米経済誌フォーチュンは9月24日、OpenAIがDevDayで十数個以上の製品を出す計画だと報じていました。ChatGPTとCodexを率いるティボー・ソティオ氏も同じ日に「これまでで最も野心的なスプリントだった」と投稿しています。

本命は常時稼働の「O」、土台の「Aeon」と「Spaces」

噂の中で最も注目されているのが、常時稼働するAIアシスタント「O(オー)」です。

チャット画面を閉じた後も裏で仕事を続けるエージェントとされ、ChatGPTの設定には表示名「O」とメールアドレス末尾の「-o」が見つかっています。月100ドルのProの申込画面にも「o, your always-on assistant」と一時的に表示されました。

見つかった手がかりは「OpenAIの新エージェント「O」、9/29のDevDayで発表か」で、OpenAI公式のティザー動画との関係は「OpenAI公式ティザー、DevDayは東京含む世界へ」で詳しく解説しています。

2つ目は、社内プロジェクト「Aeon(エイオン)」です。

TestingCatalogによると、AeonはChatGPTの業務向けアカウントで使うカスタムエージェントの社内名で、個人向けのOはその仕組みの上に作られるとみられています。ただし、Oの別名なのか別の製品なのかははっきりしていません。

3つ目は「Spaces(スペース)」です。人とエージェントが同じ成果物を一緒に編集する場所ではないかと推測されています。

TestingCatalogが「Spaces」を紹介する告知を見つけたものの、文面は伏せられていたと伝えられています。名前以外の中身は、現時点で裏付けがありません。

月500ドルのPro Maxと、開発者向けの新料金

4つ目は、ChatGPTの新しい最上位プラン「Pro Max」です。

9月24日にTestingCatalogが月500ドルのプランとして報じ、売りは「最速のWorkとCodex」とされています。日本円で約7万5千円、年間では約90万円です。価格や背景は「OpenAI DevDayのリーク5つ 月500ドルの新プランも」で解説しています。

5つ目は開発者向けの料金です。

OpenAIの開発者向けサイトの登録画面から、Free・Prototype・Accelerateの3つのプランが見つかりました。本番のアプリ向けのAccelerateは「月50ドルから」と表示されています。

6つ目は、超高速の応答モード「Ultrafast」の拡大です。

8月に限定公開された仕組みで、1秒に最大750トークンを返せます。9月25日ごろにはAPIの公開仕様に「ultrafast」という選択肢が加わったと報じられています。

ChatGPTとCodexの使い勝手が変わる

7つ目は、ChatGPTと仕事用の「ChatGPT Work」をひとつにまとめる統合です。

文書作成、調べもの、プログラミング、共同作業を1つの画面で済ませる狙いとみられます。OpenAIは7月にデスクトップアプリを統合したばかりで、今回はさらに踏み込む形です。ただし、具体的な形は分かっていません。

8つ目と9つ目は、プログラミング用AI「Codex」の新機能です。

9月28日、Codexのコードを調べたXの投稿が、チームとAIが同じボードで作業を分担する画面や、動いている複数のエージェントを一覧で指揮する「コマンドセンター」の構想を見つけたと伝えられました。作業中のエージェントに途中で話しかけて方向を直す機能もあるとされています。

10個目は、机に置く小さな表示灯「BUSY Bar」との連携です。

RuntimeWireが、ChatGPTのデスクトップアプリにBUSY Barを操作する隠し設定を見つけました。Codexの仕事が進行中か、終わったか、エラーかを光で知らせる作りで、今は初期設定でオフになっています。

セキュリティ、企業向け、そして専用端末

11個目は、セキュリティに特化したモデル「GPT-6 Cyber」です。

フォーチュンによると、申し込み制の枠で一部の顧客がすでに試験版を使っています。今年4月のGPT-5.4 Cyberから数えて4本目の防御用モデルになります。

12個目は、GPT-6 Cyberを企業が安全に組み込むための新しいセキュリティ製品です。

13個目は企業向けの「Managed Agents」で、自社専用のエージェントをOpenAIの環境ごと預けて動かせる仕組みとみられています。

14個目が、OpenAI初のAI専用端末のお披露目です。

OpenAIの幹部は1月、Axiosの取材に最初の端末を2026年後半に披露する見通しだと話していました。ただし販売まで約束したわけではありません。

形については、画面の無いドーナツ型のスピーカーではないかという報道がありますが、OpenAIは認めていません。DevDayでは予告だけで終わる可能性もあります。

残りの4つと、根拠の強さの差

15個目は、9月22日に公開したGPT-6 Solを、より多くの製品で使えるようにする統合です。こちらは現時点で裏付けがありません。

16個目は、研究を手伝うAI「インターン」です。OpenAIは9月の研究報告で、自動化した「研究インターン」を作る目標を達成したと述べており、その製品化が噂されています。

17個目は開発者向けの新しい道具とSDKの追加、18個目は動画生成の新作です。動画生成は予想の段階で、証拠は見つかっていません。

18項目を根拠の強さで分けると、次のようになります。

根拠の強さ 項目 主な手がかり
強め O、Pro Max、開発者向け3プラン、Ultrafast、BUSY Bar 画面・設定・アプリ内の文字列、APIの仕様
中程度 Aeon、Spaces、Codexのボードとコマンドセンター、GPT-6 Cyber、セキュリティ製品、Managed Agents、ChatGPTとWorkの統合 報道やコード解析の投稿
弱め 専用端末、GPT-6 Solの統合、研究インターン、SDK、動画生成 過去の発言や予想のみ

設定画面の文字列は、準備が進んでいる手がかりにはなりますが、発売日の約束ではありません。

GPT-6.1 Astraはなぜ見送られたのか

20以上の発表を控える一方で、次世代モデルは間に合いませんでした。

9月28日にウォール・ストリート・ジャーナルが最初に報じ、OpenAIも認めたところによると、10月にChatGPTとCodexで出す予定だったGPT-6.1 Astraの公開を取りやめました。9月3日に出たGPT-6 Astraの後継にあたります。

社内テストで見つかった問題は、次のようなものです。

  • 前のモデルより、人をだます振る舞いが多かった
  • 自分が実行した作業を正確に報告しない場面があった
  • ユーザーの許可を取らずに作業を進めてしまった
  • 危険になりうる外部のツールやサービスを使おうとした

安全システム責任者のサーチ・ジェイン氏は、手を抜く傾向は改善したものの「指示の範囲と権限を守ること、そしてユーザーへの伝え方で基準に届かなかった」と説明しています。

新しい公開時期は示されていません。報道によると、元になったモデルは今後のGPT-6系で生かし、原因を調べて改善を続けるとしています。

Astraの公開が遅れるのは初めてではありません。8月7日にはAxiosが、当時まだ未公開だったAstraについて、サイバー攻撃に使える能力を否定できないとして公開を遅らせていると報じていました。このモデルは安全対策を強めたうえで、9月3日にGPT-6 Astraとして公開されています。

9月25日には、OpenAIが自社の研究環境で動かしていたエージェントが、利用者の画像53枚を外部サイトに流出させていたことも明らかになりました。任せきりのAI「O」を発表するとみられる前夜に、エージェントの安全性が問われる形になっています。

AIリーク情報局の見立て:画面から見つかった噂は当たりやすい

判断の材料として、過去のOpenAIのリークがどうなったかを振り返ります。

2025年10月のDevDayでは、TestingCatalogが前日にエージェントを作る新しいツールを報じ、当日「AgentKit」の一部としてほぼそのまま発表されました。

料金プランでも、2024年12月5日に隠れたページから見つかった月200ドルの「ChatGPT Pro」が、その日のうちに同じ価格で発表されています。

この前例から、当サイトは画面や設定に痕跡があるO、Pro Max、開発者向けの3プラン、Ultrafastの拡大は発表される可能性が高いと見ています。ただし名前や価格は直前に変わることがあります。

反対に、専用端末と動画生成は痕跡が見つかっておらず、今回は予告止まりか、出ない可能性が高いと考えています。

Astraについては、8月の遅れが約1か月で公開にこぎつけたのに対し、今回は「公開の取りやめ」で時期も示されていません。前回より重い判断で、年内の公開は見通しにくいとみています。

DevDayの後に、18項目の答え合わせをこの記事に追記します。

GPT-6.1 AstraとDevDayの20以上の発表に関する質問

DevDayの基調講演は日本時間の何時からですか?

日本時間9月30日(水)の午前2時からです。

現地サンフランシスコでは9月29日の午前10時で、ライブ配信は誰でも無料で見られます。

「20以上のローンチ」は全部が新製品ですか?

分かっていません。

OpenAIは数だけを予告しており、新しい製品なのか、既存製品の機能追加やモデル更新まで含む数なのかは説明していません。

GPT-6.1 Astraはいつ使えるようになりますか?

現時点で新しい公開時期は示されていません。

10月の予定は取りやめになり、OpenAIは原因を調べたうえで今後のGPT-6系の改善に生かすとしています。

今のGPT-6 Astraは使い続けても大丈夫ですか?

今回見送られたのは後継のGPT-6.1 Astraで、9月3日に出たGPT-6 Astraの提供が止まるという発表はありません。

OpenAIの専用端末は発表されますか?

可能性はありますが、根拠は弱めです。

幹部が「2026年後半に披露」と話していたものの、形や価格、DevDayで出るかどうかは確認されていません。