リーク

OpenAI DevDayのリーク5つ 月500ドルの新プランも

OpenAIが9月29日にサンフランシスコで開く開発者向けイベント「DevDay 2026」を前に、発表内容とみられるリーク情報が相次いで出ています。数が多いのは、月額500ドル(約7万5千円)のChatGPTの新プラン「Pro Max」、サイバーセキュリティ専用の「GPT-6 Cyber」、常に動き続けるエージェント「O」、応答を大幅に速くする「Ultrafast」の対象拡大、企業向けの「Managed Agents」の5つです。OpenAIの開発者向け公式アカウントは「DevDayまであと72時間。作ってきたものを見せる時が来た」と投稿しており、大型の発表があることは本人たちも予告しています。ただし5つとも、現時点では公式に発表されたものではありません。

ポイント

  • ChatGPTに月500ドルの最上位プラン「Pro Max」が準備されている。Plusの25倍、現行の月200ドルのProの2.5倍にあたる
  • ほかにGPT-6 Cyber、常時稼働エージェント「O」、Ultrafastの対象拡大、Managed Agentsの4つのリークが出ており、どれもDevDayでの発表が見込まれている
  • 5つは「長い時間働き続けるAI」という1本の線でつながっている。ただし根拠の強さにはかなりの差がある

月500ドルの新プラン「Pro Max」

5つの中で利用者にいちばん身近なのが、ChatGPTの新しい料金プランです。9月24日、AI各社の未発表機能を追いかけているTestingCatalogが、月500ドルの「ChatGPT Pro Max」の存在を報じました。研究者のティボー・ブラホ氏も、隠れたコードから同じ名前を見つけています。国や地域によっては、税を含めて600ドル前後になるという報告もあります。

画面に書かれていた特徴は「最速の作業とCodex」です。CodexはOpenAIのプログラミング用のAIで、Pro Maxは何時間、時には何日も続くプログラミングや自動作業を回す人を想定しているとみられます。このほか、最も性能の高いモデルの利用、最大量の記憶、100GBのファイル保存、新機能の先行利用が並んでいたと伝えられています。

背景には、上位プランの混雑があります。OpenAIは9月10日から、月200ドルのProプランの新規申し込みを止めています。9月3日に公開したGPT-6 Astraの利用が想定を超え、サーバーが足りなくなったためです。たくさん使う人を新しい最上位プランに移し、負荷を分けたい狙いがあると考えられます。

プラン 月額 位置づけ
Plus 20ドル 一般向けの有料プラン
Pro 100ドル 上位プラン(O が特典に表示)
Pro 200ドル 上位プラン(9月10日から新規受付停止)
Pro Max 500ドル 準備中と報道(最速の作業とCodex)

競合を見ると、Anthropicは月200ドル、Googleは約250ドルの上位プランを用意しています。月500ドルになれば、個人向けとしては大手3社で最も高いプランになります。

サイバー防御専用のモデル「GPT-6 Cyber」

2つ目は新しいモデルです。米経済誌フォーチュンは、OpenAIがサイバーセキュリティに特化した「GPT-6 Cyber」をDevDayで先行公開する予定だと報じました。ソフトウェアの弱点を見つけ、修正までを自動で進める作業が中心になるとみられています。あわせて、企業がこのモデルを安全に組み込むための製品も準備されているそうです。

ただし、ロイターは「独自には確認できていない」としており、根拠は匿名の関係者の話にとどまります。5つのリークの中では、裏付けが報道1本に頼っている点に注意が必要です。

OpenAIは8月にもGPT-5.6-Cyberを出しており、GPT-6 Cyberが出れば今年4本目の防御用モデルになります。現在は申し込み制の「Daybreak Red」という枠で、限られた相手だけが試しているとされています。防御向けの仕組み「Daybreak」全体では、すでに約2,000の組織が利用を認められています。攻撃に悪用されれば危険な能力でもあるため、使える相手を絞ってから広げるやり方を続けているとみられます。

常時稼働エージェント「O」

3つ目は、ChatGPTの中で常に動き続けるエージェント「O(オー)」です。9月26日、ChatGPTの設定の中から表示名「O」とメールアドレスの末尾「-o」が見つかり、月100ドルのProプランの申込画面にも特典として「o, your always-on assistant」と表示されました。エージェントが専用のメールアドレスを持ち、利用者がチャットを閉じた後も作業を続ける可能性があります。

想定されている用途は、何時間もかかる調べものや、決まった時間の見張りのような仕事です。同じ日にOpenAIは、紫・オレンジ・緑の球体が動くティザー動画を公開しており、Oを示唆しているのではないかと話題になりました。予測市場では「OpenAIの個人向けエージェントが10月1日までに出る」確率が17%から69%に急上昇しています。ただし、メールで具体的に何をするのかなど、機能の中身は分かっていません。

答えが最大14倍速くなる「Ultrafast」

4つ目は速さです。Ultrafastは、AIが答えを書き出す速度を標準の最大14倍にする仕組みで、これ自体は8月にOpenAIが公式に予告しています。GPT-5.6 Solで1秒あたり最大750トークンを出せるとされ、長い文章でもほぼ待たずに返ってくる速さです。動かしているのは、AI専用の大型チップを作るCerebrasで、OpenAIは今年、同社と750メガワット分の大型契約を結んでいます。

今回のリークは、この仕組みを使える相手を広げる準備です。9月26日、開発者向けの画面に、公開前の速度の切り替えボタンが見つかりました。「標準」「Fast」「Ultrafast」の3段階から選べる作りで、今は一部の企業に限られている利用をDevDay前後に広げるとみられています。料金はまだ分かっていません。

会社向けのAI社員「Managed Agents」

5つ目は企業や開発者向けです。Managed Agentsは、自分たち専用のAIエージェントを作り、OpenAIの環境で動かしてもらえる仕組みです。9月7日にTestingCatalogが準備中の画面を見つけ、9月21日にはフォーブスも報じました。作業環境、スキル、プラグインを組み合わせられ、自社のサーバーで動かす選択肢もあるとみられています。

これまでOpenAIは、作業の流れを線でつないでエージェントを作る「Agent Builder」を提供してきましたが、11月30日以降に終了する予定です。今後は、長い時間働き続けるエージェントを預かって動かす方向に移るとみられます。ChatGPTの広告から、その企業のエージェントに直接つなぐ構想まで見つかっています。

5つをつなぐと見えるOpenAIの狙い

5つのリークは、ばらばらに見えて1本の線でつながっています。Oは個人向け、Managed Agentsは企業向けの「長い時間働き続けるエージェント」です。Ultrafastはその長い仕事を速く回すための土台で、Pro Maxはそれを最もたくさん使う人向けの料金です。そしてGPT-6 Cyberは、AIに任せる範囲が広がるほど必要になる守りの役割を担います。

ChatGPTは「質問に答えるAI」から「仕事を任せるAI」へ変わろうとしている、と読むことができます。一方で、最上位が月7万円を超えるようになれば、払える金額によって使えるAIの速さや賢さが変わる、という差が今まで以上に広がります。

発表はいつ、どこまで当たりそうか

DevDay 2026は9月29日、サンフランシスコで開かれます。基調講演は現地時間の午前10時、日本時間では9月30日の午前2時から始まり、ライブ配信は誰でも無料で見られます。登壇するのはサム・アルトマンCEOで、本人もXで大きな発表があると予告し、船の絵文字を6つ並べたと報じられています。発表の数を示しているという見方もありますが、公式な説明はありません。

5つの確かさには差があります。

リーク 主な根拠 確かさ
Ultrafastの対象拡大 公式の予告+開発者画面の切り替えボタン 高め
Managed Agents 準備中の画面+複数の報道 高め
Pro Max 申込画面とコードの文字列 中程度
O 設定の文字列と申込画面 中程度
GPT-6 Cyber 匿名の関係者の話(報道1本) 低め

OpenAIのリークは、過去にも画面やコードの文字列から先に見つかり、その後そのまま発表された例が少なくありません。ただし名前や価格が発表の直前に変わることもあり、今回の内容も当日に変わる可能性は十分にあります。

よくある質問

ChatGPT Pro Maxはいくらですか?

リークでは月500ドル(約7万5千円)とされています。国や地域によっては税を含めて600ドル前後になるという報告もありますが、OpenAIはまだ正式な価格を発表していません。

無料版やPlusの利用者にも関係がありますか?

Pro MaxとOは上位プラン向けとみられ、無料版やPlusで使える可能性は低そうです。一方でUltrafastが広がれば、ChatGPTを使ったサービス全体の待ち時間が短くなる可能性があります。

GPT-6 Cyberは誰でも使えますか?

報道では、申し込み制の枠で限られた相手だけが試しているとされています。攻撃にも使える能力のため、DevDayで公開されても当面は利用者を絞る形になるとみられます。

DevDayは日本から見られますか?

基調講演は日本時間9月30日の午前2時から、誰でも無料のライブ配信で見られます。

5つとも必ず発表されますか?

どれも公式発表ではなく、必ず出るとは限りません。UltrafastとManaged Agentsは根拠が比較的強い一方、GPT-6 Cyberは報道1本が頼りで、現時点で裏付けはありません。

参考情報